背中のハリを訴えるお客さんが多いのですが
背中のど真ん中は、実は結構難しいのです。
理由がいろいろと考えられるので・・
という訳もさることながら
背中のハリ→背骨の動きがない→骨盤を動かせない。
というつながりから、骨盤周りの筋肉の働きを解説してきました。
興味のある方はトラックバックを参照してくださいね
股関節の前後の動きは比較的説明しやすいのですが
開閉の動きにかかわる筋肉はちょっとだけ複雑です
いままで簡易のイラストですませていましたが、ここで
骨盤のちょっと詳しい図を準備しました。
実際、太ももの骨がこんな形でくっついているので
どんなにおしりの小さい人でも、この骨のでっぱり分だけは
おしりの幅があります。
そして、ここにどんな形で脚の開閉にかかわる筋肉がついているかというと、
こんな具合です
人間の股関節は、全体重支えてなおかつ走ったり飛んだりするために
常に大きな加重がかかるようにできています。
もしこんな風に大腿骨がくっついていたら
骨盤と大腿骨をつなぐ距離が短くなってしまいます
これはいわゆる「てこ」の発想で
てこを使って重いものを持ち上げる時に 支店と力点が近くては
てこの効果を十分に発揮できません
小さいちからで大きなものを動かしたいときは、
力点を なるべく支点から離すべきなのです
——————————————–
前回は股関節の詳しいカタチを解説しました
そこで「てこ」の話が出たのですが
これが実はなかりキーになっていて とっても大切なのですが
ここでまたわき道に反れると
いつまでたっても本題が終わらないので てこの話はまた今度。
でも、大腿骨の付き方に代表する「身体に潜む”てこ”」は
身体の使い方にとっても重要な意味があるので 覚えておいてほしいものです
というわけで、ここでは「てこ」はちょっと置いておいて
もう一度骨盤の図を解説しますが 単純に
単純に、より筋肉がしっかり着いて、安定するために
大腿骨はまっすぐ下に着くのではなく
突起を出して横についているわけです。
しかし、実際 日常生活で
脚を思い切り開いたり閉じたりすることって多くはないですよね?
しかしこの脚を開くお尻の筋肉は、
日常的に非常によく使っているのです
それはどんな時か?
「休めの姿勢」の時なんです
どういうことかというと・・・
重心が体の真ん中にあって、両足で立っている時は
両足に均等に加重が掛かっていますが
片足で「休めの姿勢」をしている時は
重心が片側に寄っています。
本人はまったく意識していなくても
休めの姿勢をしている最中は、
乗っている側に倒れてしまいそうになる体を
股関節の筋肉が支えています。
この時、偏っている重心を支えているのは・・
図のように、足を開く方向に力が加わっている。 ということなのですが
ただ立っているだけなのに、なぜ「足を開く筋肉」に 負担がかかるのか?
「休めの姿勢」でたっていると、重心が軸足に傾くので
もし、この時股関節を固定する筋肉に力が入っていないと
そのまま軸足側に転んでしまいます。
足が閉じる方向に動いていますよね?
つまり、この動きに抵抗するために
だから、「開く筋肉」をふんばるのです。
ここの筋肉が使われすぎてこり固まっているしている人は
とっても多いのです。
まさか おしりがこってるの??と驚きのあなた
気づくと「休めの姿勢」をしてしまっているあなた
コリのチェックは簡単です
こっている筋肉は伸びが悪いもの。
だからストレッチで簡単に見つけられます
———————————————————
前回まで、股関節の前屈・後屈
そして開閉にかかわる筋肉について解説してきました
自分の股関節のどこが動きが悪くなっているかの
チェック方法に移る前に
最後に一番こり固まりやすくて
それでいて 一番気づかれにくい筋肉について解説します。
骨盤まわりで一番こりやすくて
しかもなかなか気づかない筋肉・・・
それは 脚の回旋をつかさどる筋肉です。
脚の回旋とは
\\\\\
こういう動き。
ひざを曲げだ状態なら ひざ下だけで同じ動きができますが
今回は股関節に注目しましょう
脚の回旋に関わるのは
赤がつま先を外側に倒す動き。
オレンジは内側に倒す動きですが
こちらはひざを曲げる筋肉、および脚を閉じる筋肉とおんなじです。
で、問題は赤の「つま先を外に倒す筋肉」のほう。
これが前回に解説した「脚を開く筋肉」と同じく
”休めの姿勢”で脚を固定するために働いているのです。
つま先を外に倒す筋肉は 上から見ると
(骨盤を上から見た図です)
お尻の芯の部分になります。
つま先を内側に倒すなら
この筋肉は引き伸ばされ
つま先を外側に倒すなら
そもそも、スポーツをしている時など意外に
この筋肉を意識して使うことは
日常生活ではほとんどありません
意識しないからこそ、気づいたらガッチリこり固まってしまっていて
それが骨盤をロックしてる。
なんてこと まったく珍しくないのです。